スタッフの倉元です!今回も燻製メニューの仕込みに挑みましたのでご紹介します。まずは、当店のカルボナーラでも使われている、自家製のベーコンの作り方をご紹介します。
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ステップ1:豚バラ肉の下処理
豚バラブロックを3等分に切り、余計な筋、脂、骨をトリミングしていきます。トリミングした豚バラは、ミートテンダライザー(肉の繊維を切る道具)を使って、筋を切り柔らかくなるよう仕上げていきます。この作業はすごく力を使いますが、美味しく仕上げるための大事な工程です。
この工程を行うことによって、肉の形を変えずに繊維を断ち切り、味の浸漬が早まり、通常1週間の熟成が2日で済みます。手を抜くと味も食感も変わるので、ここは気合を入れて頑張っていきます。
ステップ2:豚バラ肉をハーブウォッカに漬ける
柔らかくなった豚バラ肉を、自家製ハーブウォッカに5分ほど漬けていきます。ハーブウォッカについては、下記のブログでも少し紹介しましたが、今回はもう少し詳しく説明させていただきます。
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「ハーブウォッカ」とは、八王子燻製研究会の桑田彰さんの『燻製作りの基本と応用』と言う本にも書かれていますが、肉や魚などの臭みの強いものに使用します。臭い消しだけでなく、滅菌効果もあるので安心です。ウォッカで肉を洗浄するイメージですね。
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当店のレシピは、スミノフウォッカにローズマリー、バジル、セイジ、タイムなどのハーブを入れ一ヶ月程寝かせてから使います。5分ほど肉に馴染ませたらハーブウォッカを捨てて、食材に対して2.5%の塩を揉み込んで、白ワインを入れ冷蔵庫で2日間寝かせます。
ただいまの時刻は23時。外の気温は2c°位ですかね…まだまだ寒い日が続きます。
ステップ3:豚バラ肉を燻製器につるしてチーズと一緒に燻製
2日間寝かせた豚バラ肉を、さらにカットしてから燻製器に吊るしていきます。吊るした豚バラ肉を、温熱乾燥していきます。温度が上がりすぎないようにまめに温度チェック。十分乾いたところで燻煙を炊いていきます。
今回はスモーカーのスペースを活かして、チーズも一緒に燻製していきます。スモークチーズは「冷燻」といって温度を20〜30c°に保ち、熱を加えないように燻製の香りだけをつけるようにする為、温度の低い燻製機の上のところで燻製していきます。チーズは温度が上がり過ぎると溶けてしまうので、これまた温度管理が大事です。
スモークチーズは、色付きは控えめでも、香りが上品で食感を損なわないのが特徴です。そして、燻製する事約2時間、色も香りもいい感じに仕上がってきました。
上にチーズがあるので、温度を下げるためにバットで氷を挟みます。
一晩冷蔵庫で寝かせてから、真空パックに入れて保管していきます。
仕込みからパックまで3日間。ようやく完成しました!今後は燻製の『鬼』になれるよう頑張っていきます。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。