自家製ベーコンのカルボナーラ~燻製でパスタはもっと美味くなる

 

こんにちは、雨宮尚人ことZolです。

たまに何でゾルって呼ばれているんですか?と聞かれることがあるのでサラっとその経緯を書いてから本題のパスタについて書いていこうかと。(興味のない方はスクロールお願いします)

今からちょうど10年くらい前。自分がまだ山梨に住んでいる時にフレアーバーテンディング(ボトルやシェーカーを投げたりしながらパフォーマンスを交えてカクテルを作るスタイル)の大会に出る際にフレアーネームというあだ名を付けなければならなくなった。その時、仲の良かった先輩バーテンダーのお店のカウンターの上にガラスクリーナーがたまたま置いてあった。

ガラスクリーナーのグラスターゾル。以外と知らない人が多い。SOLだと『ソル』って間違われるのでその後ZOLに変更。

「グラスターゾルってカッコよくない?」って言われて悩んだ結果、ちょっと長いからゾルだけにしよう!となった訳だった。

さて、ここからがタイトルにもあるパスタの話。Zolというあだ名をもらって本当はバーテンダーの仕事をやりたかったけど、山梨ではバーの求人が無い状況だったので少しでも近い職業が良いなと思い、バリスタ業務があるイタリアンカフェに就職。バリスタはお酒も作るけどどちらかというとコーヒーやカプチーノを入れることが多く、途中からは過去に料理の経験があることもあってキッチン業務も兼任することになった。

この時パスタ料理を学んで、オイルソース、トマトソース、クリームソース…色々ある中一番難しいと感じたのが『カルボナーラ』だった。なぜ難しいかというと自分の解釈で言えば、カルボナーラは卵料理。火加減によってソースの堅さを調整するのだがこれは何度作っても毎回毎回が真剣勝負。弱火で鍋を回していると失敗は少ないがパスタが伸びてしまう。自分の場合は、卵ソースと茹で汁を加えたら一気に中火〜中強火で素早く混ぜて、一気にソースを固めて火を止める。濃厚な卵黄とパルミジャーノレッジャーノのソースにベーコンの燻香と旨味が合わさり、なめらかで絶妙なとろみのあるソースに仕上がると実に美味い。

自分が習った当時のレシピを改良して、チーズはちゃんとパルミジャーノレッジャーノを削り、卵黄を追加。燻製にのめり込んでからはベーコンもバラ肉から塩漬けにして、自らの手作りの物に変更してからさらに良い形になってきた。

ベーコンの仕込み。5キロのバラ肉をまとめてベーコンに仕上げる。

実はこの料理、BAR Zolddichでパスタを始めてからずっとあるメニュー。なぜずっとメニューに載せ続けているかというと、単純に人気があるというのも一つの理由ではあるけど、本当の理由は、

『作り続けていきたいから』

材料がシンプルだからこそ素材に拘り、腕を磨き、常に真剣に仕上げる。幸いバーではカクテルに卵を使うことがあるので臭みのない良質な卵を常備できる。燻製をもっと研究して、さらに美味しいベーコンを作れればカルボナーラも美味くなるはずだ。

仕上がったベーコン。カルボナーラには外側の燻煙が強いところを多く使う。

自家製ベーコンの、ここでしか食べられないカルボナーラを是非お試しください。

スモーキーで濃厚なカルボナーラ。

042-527-1616