こんにちは川口です。前回はラム酒の歴史について書かせて頂いたので、今回は引き続き、ラム酒を使ったカクテルを紹介してみようと思います。南国生まれのお酒ということで、これからの暑い季節にピッタリな一杯をどうぞ。
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モヒート
まずは夏の定番“モヒート”です。ミントをたっぷり使った清涼感あふれるキューバ生まれの一杯。
起源は前回登場したイギリスの海賊達、アグアルディエンテというサトウキビから作られる蒸留酒(ラム酒の原型と言われる、現在でもコロンビア等で飲まれる)に砂糖、ミント、ライムを加えた飲み物“ドラケ”だと言われ、このレシピを海賊がキューバに伝えたとさ言われます。
当時の船乗り達が恐れた壊血病の予防、治療のために飲まれたよう、ラム酒の製造が進むとアグアルディエンテにかわりにベースとして使われはじめ、キューバでバカルディラムが製造され流行すると、バカルディラムがベースになりました。しかしキューバ革命を嫌いバカルディがキューバから撤退したため、それ以降はハバナクラブで作られようになりました。文豪“アーネスト・ヘミングウェイ”も愛飲したカクテルです。

ダイキリ
こちらヘミングウェイが愛飲した一杯。モヒートと同じくキューバ生まれのカクテルです。ダイキリ鉱山で働くアメリカ人技師が、暑さをしのぐために作ったのが原型とされます。通常はショートスタイルのカクテルですが、キューバではフローズンスタイルが一般的だそう、なかでもヘミングウェイが愛飲したのが“パパ・ダイキリ”と呼ばれ、糖尿病だったヘミングウェイのためのレシピでラム酒はダブル、グレープフルーツとマラスキーノを使い、砂糖は使わないレシピ。ヘミングウェイはこれを一回で十数杯飲んだそう。

カイピリーニャ
こちらはサトウキビを原料とした“カシャーサ”と呼ばれる、ブラジルで生産される蒸留酒をベースとしたカクテルです。カシャーサはラム酒と同じくサトウキビを原料としていますが、製法や地域の違いから厳密にはラム酒ではないですが、ラム酒の一種として数えられます。ライムをたっぷりと使った爽やかな一杯です。
船戸与一の小説“山猫の夏”では「カイピリンガを、砂糖は抜きで、レモンを多めに絞ってくれ」と主人公がオーダーされてましたね。レモンとされていますが、ブラジルのレモンは我々の思うレモンとは違い、ライムに近いものだそうです。

如何でしたでしょうか、これからの暑い時期にピッタリな、ラム酒を使用したカクテルのご紹介でした。暑い時期が続きますが、仕事帰りやデート帰りに、ご紹介したカクテルを飲んで乗り切りましょう。女性のお一人様も大歓迎。立川駅周辺にお立ち寄りの際は、是非Bar Zolddichへ。御来店をお待ちしております。