【冬季限定】牡蠣の燻製とアスパラガスのクリームパスタ

 

牡蠣の旬が真っ只中ということで、今年も人気の燻製を使ったパスタをご紹介いたします。

自家製牡蠣の燻製の魅力は、なんと言っても濃縮される旨味と薫香との相性の良さです。牡蠣を燻製にすることで、海の塩味と木の香りが融合し、贅沢な味わいに仕上がります。

牡蠣の燻製を作る

まず牡蠣の下ごしらえの前に、牡蠣を漬け込むソミュール液を作成しておきます。量は牡蠣20個分に対しての目安になります。

ソミュール液材料

  • 水 500ml
  • 塩 40g
  • 砂糖 40g
  • ローレル 1枚
  • ホワイトペッパーパウダー 3g

これらの材料を小鍋に入れ、ひと煮立ちさせたら、よく冷ましておきます。 

牡蠣の下ごしらえ

今回は広島県産、大粒(2L)の牡蠣を使用。まずは下ごしらえに、牡蠣を流水でよく洗い、水が濁らなくなったらざるに上げて、冷蔵庫内で水気を切っておきます。

大きな鍋にたっぷりのお湯を沸かし、80℃に調整します。そこに牡蠣を入れて、泳がすように8分ほどボイルします。茹で上がったら、少し料理酒を入れた氷水にとって冷やします。こうすることで身が水っぽくなることを防ぎます。

ざるで水を切り、キッチンペーパーで牡蠣を一粒一粒優しく丁寧に水分を拭き取り、フリーザーバッグに入れます。そこに用意しておいたソミュール液を入れ、冷蔵庫で一晩漬け込みます。

取り出したら、流水で10〜15分塩抜きを行います。そこでまた改めて牡蠣を一粒ずつ丁寧にキッチンペーパーで水気を拭き取り、脱水シートに乗せて3時間ほど冷蔵乾燥。

さらに煙を焚く前のスモーカーに網をセットし、そこにオリーブオイルを塗って、牡蠣を並べてのせて、40℃ほどで1時間風乾させます。時々裏表をひっくり返したり、出てきた水分をペーパーで拭いたり、ここでとにかく表面をしっかり乾かします。とても手間のかかる作業ですが、これを丁寧にやらないと美味しい燻製に仕上がりません。燻煙に含まれる酢酸が水分に溶け込み、酸っぱくなってしまうためです。

冷燻で仕上げる

牡蠣の表面が乾いたら、ようやくここから燻製です。今回も例年同様冷燻で仕上げていきます。※「冷燻」の説明につきましては、先日ブリの冷燻のブログをご参照下さいませ↓

【燻製料理】ブリの冷燻と柚子胡椒の和風カルパッチョ

ウッドスモーカーの下にセットしてある電熱器の上に、ヒッコリーのスモークチップを入れたボウルをセットします。牡蠣は熱源から一番離れた最上段にセット、電熱器のスイッチを入れ、煙が出てきたら電熱器のパワーを落とし、温度が25℃以下になるよう保ちながら30分燻します。裏表返しながら、それを3回ほど繰り返します。

燻し終わったらスモーカーから取り出し、また2時間ほど風乾で落ち着かせます。その後オリーブオイルとグレープシードオイルを半々に合わせた容器に入れ、牡蠣を漬けていきます。冷蔵保存で3〜4日経つと旨味が増し、食べ頃となります。これで牡蠣は完成です。

クリームパスタの作成

ここからようやくパスタに仕上げていきます。手間暇かけた牡蠣の燻製を贅沢に4粒入れた至福のクリームパスタです。

【材料】

  • スパゲッティ (1.6mm) 80g
  • 自家製燻製牡蠣 4個
  • アスパラガス 2本
  • ベシャメルソース 70g
  • 牛乳 150g
  • おろしにんにく ほんの少量、1g程度
  • ブラックペッパー 適量
  • パルメザンチーズ 適量
  • レモンスライス 1枚
  • セルフィーユ 飾り用

【作り方】

1.大きな鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を加えます(塩分濃度は1%)。通常の茹で時間表示7分のところを、短縮して5分茹でます。

2.フライパンにベシャメルと牛乳を入れ、沸騰しないように弱中火で温め、よくなじませます。おろしにんにくを入れ、軽くブラックペッパーも振っておきます。

3.パスタが茹で上がったら麺を取り出し、フライパンに入れ、燻製牡蠣も入れて2分ほど煮詰めていきます。パスタを茹でていた鍋にはアスパラガスを入れて1分ほど茹でます。

4.茹で上がったアスパラガスは1本は飾り用に1/2カットしておき、もう1本は等間隔に斜め切りにしてフライパンへ入れ、全体と絡ませます。クリームソースのとろみがちょうどまとまったら、火を止めて素早く盛り付けます。

5.パスタの中央に牡蠣、アスパラを添え、パルメザンチーズを少々とレモンスライスでトッピングをします。パセリを散らして彩りを添えて完成です。

牡蠣の魚介の旨味とアスパラガスのさっぱり感の相性の良さに加え、さらに優しい燻製の香りとクリーミーなソースが絶妙に絡む、冬にぴったりの一皿です。2月中までを目安にご提供予定ですが、仕入れ次第で終了が早まる場合もございますので、食べ逃しのないよう是非お試し下さい。

以上、本日のブログは小林がお送り致しました。

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