こんばんは!夏も終わって10月になり、色々なホラー映画やホラーイベントが行われていて日々ワクワクしている亀井です。今年公開された、矢口史靖監督の映画「ドールハウス」、べらぼうに怖くて最高でした。見た方は是非感想共有してください。
そんな事とは関係無く、僕がBar Zolddichに入ったばかりの頃作らせて頂いた、アブサン・ショコラなのですが、実はひっそりとリニューアルをしていました。
アブサン博士(スタッフ談)の店長と相談し合い、前回はダークチョコで作ったものをホワイトチョコに、アブサンの種類もキュブラーからアルテミジア・アンジェリークへと変更しております。
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アブサン・ショコラの作成
今回用意する材料は
- ホワイトチョコ(パータグラッセ)300g
- ゴルゴンゾーラチーズ 50g
- トリュフオイル15g
- トリュフ塩1つまみ
- 乾燥オレンジピール 適量
- アブサン(アルテミジア・アンジェリーク)ピールが浸るまで
前回との変更点として、チョコレートをパータグラッセにしましたが、そもそも何が違うの?と言うことでまずはその違いを解説していこうと思います。
パータグラッセとは
本来チョコレートにはカカオバターという、カカオから抽出した油脂を使っています。しかしその含有を減らし植物油脂をメインとしている為、準チョコレートという規格になります。基本的な用途として使われる事が多いのは、下記が多いです。
- ケーキへの飾り掛け用
- アイス、フルーツなどへのディップ用
後者はよくチョコレートフォンデュやパルムのようなアイスに使われています。
通常のチョコとの違いとして最大の特徴は、テンパリングという作業が必要ないという事です。僕も元々パティシエをしてはいましたが、ショコラティ工として働いた事はない為正直かなり苦手…というか嫌いな作業です。
チョコレートのツヤを出すために1度温度を上げて、そこからまた温度を下げ、規定の温度に1℃もブレないように置く製法なのですが、失敗すると最初からやり直し…という気の遠くなる作業でした。
これらを全てカットして、とかすだけでテンパリングが完了してくれるのがパータグラッセです。

食感や口溶けを比べると、通常のチョコレートは濃厚な風味とサラッとした口溶けになります。
それに対してパータグラッセは、あっさりとした香り、重いもったりとした口溶けになり、単品で食べるには正直向きません。あくまで飾り用チョコとして使われるのもこの為です。しかしこのパータグラッセ、アブサンのようなオイリーで濃厚なお酒との相性が抜群です。
勿論通常のチョコとも合うのですが、今回のアブサンショコラは冷凍して保存してあります。通常のチョコレートだと固くなりすぎてしまい、ガリガリと食べることになってしまいます。
パータグラッセの場合はパリッとした食感になり、中に入っているガルニチュール(具材)を引きたててくれる最高の相性を見せてくれます。
アブサンショコラの作成
まずは常温に戻したゴルゴンゾーラチーズ、トリュフオイル、トリュフ塩を分離しないように混ぜ合わせます。ゴムベラでボウルと擦り合わせるように混ぜると、綺麗に合わさってくれます。
湯煎で溶かしたチョコをシリコン型に半分入れ、冷やし固めます。パータグラッセを使用してるので5~10分程度でしっかり固まってくれます。そこに先程作ったガルニチュールを入れ、再度チョコで蓋をしたら冷やし固めて完成です。
このままだとゴルゴンゾーラとトリュフの香りがするチョコなので、最後にアブサン要素を作っていきます。
アブサン漬けオレンジピールの作成
前回はドライオレンジを作り、それをシロップ漬けしたものをアブサンで洗って使用していましたが、今回はドライオレンジピールを用意してそこに直接アブサンを漬け込んでいきます。
用意するものは2種類だけです。
- ドライオレンジピール
- アブサン(アルテミジア・アンジェリーク)
まずはピールを細切れにし、小皿に入れ、アブサンに2日漬け込みます。

以上です。簡単ですね。
盛り付け

固まったチョコを4個取り出し、上にアブサンに着けたピールを3つほど乗せます。周りにハーブを飾れば完成です(今回はセルフィーユとミントにしております)。
当店のデザートは女性のお客様に大人気です。チョコレートとトリュフ、チーズの奇抜な組み合わせとアブサンのマリアージュを是非ご堪能くださいませ。