こんにちは川口です。最近なんとなくローマ皇帝を調べていて、ふと思ったのですが、そういえばなんで「大英帝国」と言うのに“イギリス皇帝”とは呼ばないのだろうと、ドイツやフランス、ロシア等は皇帝なのに何故だろうと、お酒とは全く関係ない疑問ですが、少し気になってしまいました。
結論として、“皇帝“はいるのですが、理由は後ほど。
最初の皇帝ヴィクトリア女王
“女帝”と呼ばれたヴィクトリア女王、本名アレクサンドリナ・ヴィクトリアは18歳で女王に即位し、在位期間は63年に及び、歴代2位になります。ちなみに1位はエリザベス二世で、ヴィクトリア女王は高祖母にあたります。
世界各地に植民地を持ち、七つの海を支配する大英帝国の繁栄を象徴し、その治世は「ヴィクトリア朝」と呼ばれます。
そんなヴィクトリア女王は“女王”ですが、同時に“皇帝”でもありました。1877年、ヴィクトリア女王はインド皇帝に即位します。これ以降インドがイギリスから独立を果たす、1947年までイギリス国王、女王はインド帝国皇帝、女帝の二つの称号を持つようなり、イギリス皇帝ではなくインド皇帝として君臨という事になります。
ヨーロッパにおいて皇帝の地位を得るには、さまざま条件と伝統があり、イギリスは帝国ではあるが、皇帝にはなれなかったのです(長く複雑なのでここでは割愛します)。今回は、そんな“女帝”ヴィクトリア女王にちなんだお酒を紹介させて頂きます。
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ボンベイ サファイアジン
プレミアムジンの先駆け的な存在の有名な一本。元々はイギリスで1761年にトーマス・デイキンという方が開発しウォーリントンジンとして販売していました。その後ジンの不況時代などをへて、1960年にアメリカ人の弁護士で、輸入業も行っていたアラン・スピンが、妻の故郷イギリスでこのジンに出会い販売権を買取りました。
そしてイギリスとジンの最盛期であるヴィクトリア時代と、ヴィクトリア時代にジンが大流行したボンベイ(現ムンバイ)にあやかり、「ボンベイ ドライジン」として販売されました、そして1987年に現在の「ボンベイ サファイアジン」として発売されました。

ロイヤル・ロッホナガー
ヴィクトリア時代、スコッチウィスキーまだ密造業者が多く、政府公認の蒸留所と軋轢がありました。ロッホナガー蒸留所も公認を受けていましたが、密造業者の嫌がらせを受けて放火されました。1848年ヴィクトリア女王が、蒸留所近郊のバラモラル城を購入し、蒸留所の当主ジョン・ベグは、女王公認となれば手を出されないだろうと、招待の手紙を送りました。
翌日、女王夫妻が突然蒸留所を訪問し、その際夫であるアルバート公は機械好きで、熱心に説明を聞いていたと言われます。後日、女王から御礼の手紙と、王室御用達(ロイヤルワラント)を受け、以後ロッホナガーはロイヤルを冠し、「ロイヤル・ロッホナガー」と成りました。

ホワイトレディ
直訳すると「白い婦人、貴婦人」でしょうか。ジンベースのカクテルで、オーセンティックなカクテルとして、また基礎のカクテルとして、最初に課題とされたバーテンダーも多いのではないでしょうか。1840年ヴィクトリア女王は、ザクセン公アルバートと結婚しました。その結婚式の際、現在では一般的ですが、純白のウエディングドレスを御召になったそう、純白のウエディングドレスを初めて着た人物とされます。そんな女王をイメージして作られたのが「ホワイトレディ」だとされます。

いかがでしたでしょうか、唐突ながらヴィクトリア女王に因んだお酒の紹介でした。大英帝国の繁栄を象徴するようなお酒達、是非お楽しみ下さい。
Bar Zolddichは、立川駅北口から徒歩2分、バー初心者の方も女性のお一人様も大歓迎!お仕事帰りやデート帰り、ディナー後の二軒目にお立ち寄りください。ご来店をお待ちしております。



