【肉料理】牛すね肉の黒ビール煮~ポーチドエッグ添え~

 

3月に入って少しフードメニューをリニューアルしました。いくつか新作があるなかで、今日は牛すね肉を使った煮込み料理をご紹介いたします。今回のこちらはフランス北部やベルギーの郷土料理「カルボナード」を元にアレンジしたものです。

カルボナードは、牛肉を焼いてから黒ビールで煮込んだ、ほろ苦さと甘さが美味しい煮込み料理です。たいてい付け合わせにはフライドポテトやマッシュポテトなどじゃがいもがよく使われますが、ポーチドエッグをのせて、より幸福度が上がるような料理に仕上げてみました。

牛すね肉の下ごしらえから

まずは牛すね肉を柔らかく仕上げるために、赤ワインでマリネします。フリーザーバッグに牛すね肉を入れて、赤ワインがしっかり浸るまで入れたら、少し揉み込むようにして浸透させます。

そこにローリエ、ローズマリー、クローブを1つずつ入れたらしっかり空気を抜いて密閉し、冷蔵庫で一晩寝かせます。

一晩たったらフリーザーバッグからすね肉を取り出し、水分を切ってペーパーで拭き取ったら、バットに並べて塩コショウして20分ほど置きます。

美味しそうな赤身の牛すね肉たち。

煮込む前に肉を焼く(リソレ)

20分立ったら表面に小麦粉をふってまんべんなくまぶし、余計な粉はたたいて落とします。よく温めた鍋にオリーブオイルをひいて、中火で肉の表面を焼き色がつくように強火で焼いていきます。

しっかり表面を焼くことで煮崩れを防ぎ、同時に肉の旨味を中に閉じ込めて逃げ出さないようにします。また、焼くことで香ばしさも加わるのでこれもソースの旨味になります。

いい焼き色になるまで表面を焼きつけます。

時間をかけて煮込む

焼き色がついたら鍋に次の材料を全ていれます。(牛すね肉約600gの場合)

  • 玉ねぎ 2~3コ (厚めの輪切りにしておく)
  • ギネスビール 1瓶(330ml)
  • 赤ワイン 150ml
  • 水 150ml
  • ローリエ 1枚
  • オールスパイス(ホール) 10g
  • ナツメグパウダー 3振り
  • バルサミコ酢 大さじ1
  • きび砂糖 大さじ5
  • 燻製醤油(桜のスモークチップで燻したもの) 大さじ1
  • ケチャップ 大さじ3 

火にかけてひと煮たちさせたらアクをとり、極弱火にして蓋をし1時間煮込みます。1時間たったら蓋をはずしてさらにもう1時間じっくり煮込みます。

合計2時間煮込むとすね肉はフォークでもほぐれるほど柔らかくなるので、肉はここで取り出しておき、あとはソースの方を完成させていきます。

ソースの仕上げ(モンテ)

鍋の中のスパイスや玉ねぎが入ってるソースを全てミキサーにいれて、具材を細かく粉砕してなめらかにします。その後また鍋に戻し、中火にかけながら溶かしたバター20gを少しずつ加えて入れて仕上げ(モンテ)をしていきます。モンテすることでコクやとろみ、ツヤがうまれて美味しいソースが出来上がります。

盛り付け

温めたお皿の中央にソースをしき、牛すね肉を置いたらポーチドエッグをのせてセルフィーユを飾ったら、付け合わせに黒トリュフのブルスケッタを添えて完成です。

ナイフを入れると卵黄がとろり…ソースと合わさる瞬間がいっそう食欲をそそります。

柔らかくほぐれるお肉を卵黄とソースにたっぷり絡ませてお召し上がりください。また、付け合わせのブルスケッタを砕いてのせて一緒に食べると、違った食感も加わり、黒トリュフの香りがソースとの相性も完璧です。

間違いなく赤ワインが飲みたくなる味わいですが、ワインが苦手な方は、バーボンやアメリカンウイスキー、ブランデーのハイボールなどもおすすめです。ぜひ美味しいマリアージュをお楽しみくださいませ。

※日々少量ずつ仕込むため、オーダーが殺到した日は品切れになってしまう可能性もあります。また、牛すね肉が手に入らない場合、使用する牛肉の部位が変わることがございますので、そちらも合わせてご了承くださいませ。

以上、本日のブログは煮込み料理がわりと得意な小林がお届けいたしました。

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