今日ご紹介する燻製料理は、昨年も好評だった筋子から作る「自家製のいくら燻製醤油づけ」と、バーゾルディックの燻製メニューのなかでも根強い人気の「味つき半熟玉子の燻製」のコラボレーションです。たまごとたまごの旨味爆発の最高のおつまみです。
味つき半熟たまごの燻製をつくる
まずは半熟の味玉を作り方からご紹介します。まず、鍋にたっぷりのお湯を張り沸騰したら、7分半茹でていきます。ステンレスカゴを使って静かにそっとたまごを入れ、沸騰させすぎないように、火加減に気をつけながら茹でていきます。
ここでたまごが割れるとスタッフの賄い行きになってしまうので、割れないように慎重に茹でていきます。時々菜箸で転がしつつ7分半茹でたら、火から外してすぐにシンクで氷水につけてしっかり冷やしたあと、流水にあてながら一個ずつ殻をむいていきます。これが20個分となるとなかなか大変なんですが、身が殻にもっていかれないように、とにかく丁寧に優しくむいていきます。
マリネ液の材料(Lサイズのたまご20個分に対して)
- かつおだしつゆ(3倍濃縮) 300ml
- 水 500ml
- 鷹の爪 1本分
- ブラックペッパーホール 10粒程度
剥き終わったたまご達を、マリネ液に漬けて味をつけていきます。マリネ液を入れたタッパーにたまごを入れ、マリネ液にむらなく浸るようにキッチンペーパーを液面にのせ、蓋をして2日間冷蔵庫で寝かせていきます。2日後、味の染み込んだ味付けたまごをマリネ液から出し、ペーパーで水分を拭き取り、燻製する前にバットに重ならないように並べておきます。
燻製は40℃以下で行う
表面が乾いた状態になった玉子を、ゾルディック特製ウッドスモーカーの最上段にセットした網の上に並べ、40℃以下を保ちながらヒッコリーのスモークチップで1時間ほど燻して香りをつけます。
このとき、後に作るいくらの漬け汁用燻製醤油も同時に燻して作ります。刺身などと相性がいい「再仕込み醤油」をなるべく大きめのバットに薄く広がるようにいれて網の上にバットごと置いて燻します。
玉子と醤油に燻香がしっかりついたら、しばらく風乾させて煙のえぐみを抜き、一晩冷蔵庫で寝かせて味を落ち着かせておきます。
自家製いくらの燻製醤油づけ
秋鮭の筋子からいくらの燻製醤油づけを作っていきます。筋子の下処理の前に、先に漬け汁を作っておきます。今回は味つきたまごに乗せるので、しょっぱくなりすぎないように、いくらは甘めの味付けで作りました。
漬け汁材料(筋子200gに対して)
- 燻製醤油 20ml
- 料理酒 30ml
- みりん 60ml
- かつおだしつゆ 15ml
酒とみりんを火にかけてひと煮たちさせて、アルコール分を飛ばします。そこに醤油を加えたら弱火で2、3分あたため、冷ましておいておきます(加熱しすぎると燻製醤油の香りが飛んでしまうため注意が必要です)。ここまで仕込んだらあと
筋子の下処理
生筋子は昨年同様、ルミネ立川内の「魚力」さんで購入しました。筋子のほぐしは結構大変な作業なので、今回もプロにお願いしてやっていただきました。いつもありがとうございます。
ほぐしてもらった筋子を、ぬるま湯(40℃ほど)にあたためた塩水(水1Lに対して大さじ1程度の濃度)で、まだ残ってる薄皮や血合いなどを取り除くように、手で優しくかき混ぜるように丁寧に洗います。これを5、6回繰り返すと、細かい汚れや皮もすっきりとれて綺麗になります。あとはザルで水を切って、しばらく置いておきます。
水分がしっかり切れたら、作っておいた漬け汁に投入します。だいたい6時間ほど冷蔵庫で漬け込んだら、自家製いくらの燻製醤油漬けの完成です。
盛り付け
燻製味つき半熟たまごを半分にカットし、断面にいくらの燻製醤油づけをのせてセルフィーユを飾ります。甘めに仕上げたいくらと半熟味玉の黄身が重なりあって、とろりと濃厚なたまご同士の旨味が口いっぱいに広がります。そしてあとに残る燻製の香りでまたお酒がすすむ、罪深い一品です。
生の筋子が手に入る間しか作れない期間限定のメニューとなります。筋子から作る自家製のいくらだからこその粒の弾力、食感もぜひお楽しみください。
本日のブログは、小林がお届けいたしました。