こんばんは!亀井です。今回も旬のフルーツを使った新しいデザートをご紹介させていただきます。
今回はクインシーメロンという赤肉のメロンを使い、4層のパフェに仕上げました。名付けて「クインシーメロンのカルテット・パルフェ」です。パルフェとはフランス語の「完璧」という意味のperfection(パルフェクション)が語源となったいわゆる「パフェ」、カルテットとは4人で演奏する四重奏の事です。
使用するスイーツ
パフェとは主に数種類のスイーツを組み合わせてパフェグラスに盛りつけたものを指します。今回はクインシーメロンを含む4種類のスイーツを層にします。
4層を構成するのは以下のスイーツたちです。
- ヨーグルトのグラニテ
- バニラのパンナコッタ
- 紅茶のジュレ
- クインシーメロンのコンポート
それではそれぞれの作成手順をご紹介していきます。
ヨーグルトのグラニテの作成
まずは1番上に乗るヨーグルトのグラニテを作っていきます。「グラニテ」はあまり聞き馴染みがない方もいらっしゃるかと思いますが、フランス語で「ザラザラした」という意味のシャーベット状の氷菓子です。本来はフランス料理のコース中、メインを食べたあとに口直しの意味合いで出されることが多くあります。
レシピ
- 無糖ヨーグルト 400g
- レモンジュース30g
- グラニュー糖50g
- 水50ml
- まずはヨーグルトとレモンジュースを合わせて滑らかにし、ダマを無くします。
- グラニュー糖と水を合わせて沸騰させたら、少しづつヨーグルトに合わせていき、タッパーに入れて冷凍庫にしまいます。
- 1時間ほど経ったらフォークで凍ってる所とそうでない所を混ぜ合わせる工程を3.4回繰り返します。
- シャーベット状になったら完成です。使う際は固まった所を解しながら使います。
クインシーメロンのコンポートの作成
次に主役のメロンコンポートを作っていきます。コンポートとは果実をシロップやワインで煮て作られるフランスの伝統的な果実の保管方法です。
クインシーメロンはかなり甘いので、今回は糖分を少なめにして作っていますが他のフルーツ等で作る際はその辺を調節すると甘すぎない仕上がりになります。
- メロン1玉
- 白ワイン100ml
- 水 50ml
- グラニュー糖 100g
- 蜂蜜 20g
- メロンを皮から外して種をとり、約2cm角に切ったら全ての材料を小鍋に入れて中火で5分間沸騰させます。
- その間にアクが出てくる為、都度取ります。そうすると仕上がりにエグ味が出ず美味しくなります。
- 粗熱をとったら冷蔵庫に入れて冷やし完成です。今回は漬けたシロップは使わずに果肉だけを使用しますが、用途によってはそのまま使用しても十分美味しく召し上がれます。
バニラのパンナコッタ
3層目はパンナコッタです。パンナコッタは生クリームと牛乳を合わせてゼラチンを入れ、冷やし固めたもので、 生クリーム(panna パンナ)を煮た(cotta コッタ)という意味の名前で、酪農の盛んな北イタリアが発祥の地とされています。
レシピ
- 牛乳 200g
- 生クリーム 200g
- ゼラチン 5g
- グラニュー糖 30g
- バニラエッセンス 5滴
- ゼラチンを氷水に入れてふやかしておきます。小鍋に生クリームと牛乳、グラニュー糖を合わせ入れて沸騰したら、火から離して70℃の時にゼラチンと合わせます。
- ゼラチンとあわせたなら茶こしで濾しながらゼラチンのダマをとり、粗熱が取れたらバニラエッセンスを5滴入れ、冷やし固めたら完成です。
- 今回は柔らかめに作りましたが、ゼラチンを8g程にして作るとしっかりした食感になり、カラメルソースをかけて食べれるミルクプリンのような口溶けになります。
紅茶ジュレの作成
最後のはいちばん下に置く紅茶ジュレです。今回使用するのは紅茶リキュールの「FAUCHON(フォション)」というセイロンティーのリキュールです。固めに作る事でパフェを食べたあとにほんのり紅茶の香りが残り、スッキリとした後味にしてくれます。
- 水100ml
- 紅茶リキュール(フォション ティーリキュール) 20ml
- ゼラチン 5g
- ゼラチンを氷でふやかし、小鍋に水を入れたら沸騰させ、そこに紅茶リキュールを入れます。
- 再度沸騰したら火から外し、60℃になったらゼラチンと合わせ、平たく大きい容器に流し入れ、粗熱をとったら冷蔵庫で冷やします。固まった時の目安は、グミくらいの弾力を感じれば大丈夫です。
- 固まったらフォークで格子状に切れ込みを入れてバラバラにしたら完成です。
盛り付け
いよいよ盛りつけですが、パフェは層が命なので、慎重かつ丁寧に盛り付けていきます。
まずは紅茶ジュレをグラスの下に大さじ1程入れます。次にパンナコッタを少し崩し、ジュレより少し多めに隙間なく流し入れます。崩れにくければ少し湯煎等をしてとかします。ゼリーをしっかり詰めないとここでパンナコッタが下まで流れてしまうので注意です。
次にメロンコンポートの汁を切り、果肉を層が見えるようにミッチリと敷き詰めます。最後にヨーグルトグラニテを削り、こんもりと乗せたらクインシーメロンとミントを飾って完成です。
甘くてジューシーなクインシーメロンとパンナコッタのクリーミーな味わいに、紅茶の香りがアクセントとなり、ゆっくりと口の中で溶けていくなかで、最後にはヨーグルトグラニテがさっぱりとさせてくれます。
まずは各層をひとつずつ味わうもよし、はじめから贅沢に全部の層を一緒にすくってほおばるもよし、お好みで楽しみながらお召しあがり下さい。食べやすいように小さめサイズのパフェですので、お酒の締めのデザートとしても、一人で食べきれるちょうどいいくらいの量かと思います。
この時期にぴったりな美味しいスイーツの四重奏をぜひお試しくださいませ。