秋が旬の松茸と日本酒のカクテル

 

唎酒師バーテンダーの雨宮尚人です。

相変わらず日本酒をよく飲んでいるのですが、ちょっとずつ日本酒を使用したカクテルが出来上がってきました。今回は秋に旬を迎える松茸とすだちを使用したカクテルを紹介したいと思います。

松茸は今回アメリカ産の物を使用。国産の物も検討したのですが値段が3倍も違うのでコスト重視で作らせて頂きました。とはいえこちらのアメリカ産も2本で4000円。まあまあの値段しますね!この松茸を全量使って松茸ウォッカを作ります。なんとも贅沢な感じがしてニヤニヤしてしまいます。

まずはこちらの松茸を、炭火で焼いていきます。炭の香りが香ばしく、松茸の香りがより強く引き立ちます。

焼いている最中の香りが堪らない。

この後ウォッカと一緒に蒸留していくのですが、蒸留し終えて香りの抜けた松茸をそのまま捨ててしまうのは、とても勿体ないので、あらかじめちょうど良い大きさにスライスしておきます。最後にディバイドレーターで乾燥させて、カクテルの飾りにしましょう。もちろん食べることも出来ます。

ゾルディックの蒸留やインフュージョンでよく使うのが、スミノフウォッカのブルー。クセがなくクリアな味わいです。アルコールが50度と高めで、仕上がり後も味が崩れにくいので好んでよく使っています。

松茸2本とスミノフブルーを蒸留窯に入れて火にかけて、300ml程度抽出しました。

ザッとですがアルコール度数が80度くらいでしょうか。味わいは強烈なエチルアルコールですが松茸の芳醇な香りをキレイに乗せることが出来ました。

続いての材料はすだちです。

松茸を買うと一緒に付いてくるくらい相性が良いとされているので、普通に松茸を焼いて塩とすだちをかけて食べたいと思うのですが今回は我慢。

すだちはすだち塩にします。まずはすだちの皮をすりおろして余分な水分を飛ばし、塩と合わせたら出来上がり。

仕込みがひと通り済んだので早速仕上げていきましょう。

もう少し全体的にキレイな緑色になる予定でした💦

今回のレシピはいつもお世話になっている大信州酒造さんの「ひとごこち」という酒造好適米を使用したお酒をベースに作ります。ちなみにこちらの日本酒は前回田んぼ散策の際に仲良くさせて頂いた、大信州契約農家の「やまだふぁーむ」さんが作られたお米だけを使用して造られた日本酒。スッキリとした吟醸香と米の旨味、そして心地よい苦味からくるキレが特徴のお酒。自分も大好きな日本酒の一つです。

大信州 30ml

松茸ウォッカ 5ml

すだち塩 グラスリム

ステアで仕上げてカットすだちと松茸を飾って完成です。

小林姐さんに撮影協力してもらいました!

お米の旨味も感じる大信州に松茸ウォッカでアルコールのボリュームと香りを追加。すだちの柑橘香と塩によってカクテル全体の味わいが引き立ちました。

ベースの日本酒を色々変えてみるだけで様々なバリエーションが楽しめるカクテルだと思います。

秋感じる松茸のカクテルを是非お試しください。

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