大信州酒造の蔵開き@長野県~蔵見学や唎酒などのイベントに参加

 

唎酒師バーテンダーの雨宮尚人です。

先日も長野県松本市にある大信州酒造に行ってきました。

今回の目的は5月末に植えた稲の成長の確認と、蔵開きへの参加です。大信州酒造さんの蔵は通常非公開となっているのですが、この日は特別に蔵の中を見学することが出来る訳です。

3ヶ月でかなり成長しました!

自分は田植えも田んぼの散策も年会費を払って参加させて頂いています。大信州豊穣倶楽部という会に今年の4月から入会していて、田植え、稲刈り、酒造り、テイスティング、瓶詰めと一年を通して酒造りに関わることが出来るというものです。唎酒師になろうと決めた時に、色々と体験してみようと思っていたので、とても良い経験をさせて頂いてます。

会員カード。高級感ある。

こうした蔵人と酒造りから共有していくというサービスは幾つかあるようですが、自分が大信州酒造を選んだのは、今から20年くらい前、長野県の三郷村という所に住んでいたことがありました。大信州のある松本市は車で30分くらいだったので、よく遊びに行ってたんですね。3年くらい住んでいたので土地勘もあり、久しぶりに行くと懐かしく感じます。長野県は全国2位の酒どころ。今思うと当時日本酒に全然興味が無かったのが悔やまれます。もちろん大信州のお酒の味が好きというのも選んだ理由の一つです。

今回の愛感謝祭は一年に一度のお祭りで、一般、有料会員関係なく、一日に3000人くらいの来場者があるそうです。このお祭りの催しで唎酒のチャレンジ大会がありました。6種類の日本酒をブラインドで飲み比べた後、どれとどれが一致するかというもので、全問正解者には高価な日本酒のボトルをプレゼント。普段勉強と称して日本酒をいっぱい飲んでいて、唎酒師の資格を取ったばかりだったのでかなり自信がありました。

実際の唎酒の会場

ところが結果からいうと6問中、、、2問しか当たりませんでした(泣)

日本酒というのは繊細な味わいのお酒だなぁと思いながらも、同じ組で全問正解の方がいらしたのでまだまだ修行不足だなと心から反省しました。

日本酒の唎酒でもう一つ面白いと思ったのが、お米の農家によってお酒の味わいが変わるというものです。こちらは有料会員のイベントなのですが、大信州が造られるお米の契約農家さんとの交流で試飲させて頂きました。

契約農家の名前がボトルに貼られている。

日本酒の味わいを決める3大要素があるのですが、

  1. 酵母(糖をアルコールに変える菌の種類)
  2. 火入れ(日本酒は通常2回火入れを行うが、それの有無とタイミング)
  3. 原材料(米の品種)

と言われていて、米の品種で味を区別するのはプロでも困難とのことです。

それをひとごこちという、同じ品種の酒造公的米を使い、同じ場所で同じ製法(大信州酒造)で造り、生産者と畑だけが違う。なのに味わいに個性が出るのです。この日は8人の農家の方がいらして8種類を飲ませて頂きました。

契約農家の方々は皆仲が良いのですが、自分の作った米の酒が一番美味い!と言う方もいて、仕事への誇りを感じました。この日は仲良くなった契約農家の方が作ったお米を使用した大信州と、一番酸味が出ていて自分好みだったもの、自分が植えた品種の金門錦というお米で造られたものの3本を買って帰りました。

日本酒はワインに比べてコスパの良い酒だと言われています。それは酒造公的米という飯米に比べて高価なお米を使い、3〜5割を削り、職人が手間暇をかけて造ったお酒だからです。それを4合瓶(720ml)で2000円前後で飲めるのはつくづく贅沢だなぁと。

日本に生まれて良かったなぁと思うことの一つです。

042-527-1616