馬にまつわるお酒たち~象徴的なクラッシックカクテル・バーボンを3点ご紹介

 

こんにちは、川口です。年の瀬も押し迫り、今年もいよいよ終わりですね。皆さま、どんな1年だったでしょうか。来年は午年。そこで、川口の今年最後のブログは「馬とお酒」をテーマにお届けします。

馬と人間の歴史

馬の家畜化は約5000年前とされ、食料、農耕、狩猟、戦闘、そして移動手段として、人間と深く関わってきました。エンジンが誕生するまで、馬が最も速い移動手段だったことを考えると、かなり長い付き合いだと言えます。

しかし現代では、馬を見る機会も減り、もっとも身近な存在は「競馬」ではないでしょうか。馬とお酒の関係は、思っている以上に深く、バーボンやクラシックカクテルには馬に因んだものが数多くあります。今回は、そんな「馬に因んだ酒」の中から、象徴的な三つを紹介したいと思います。

ミントジュレップ

ケンタッキーダービー公式カクテル。ミントジュレップを飲みながら、「ケンタッキーの我家」を全員で歌うのが伝統だそうです。

バーボンの故郷とも言えるケンタッキー州は競馬が盛んな土地。毎年5月に行われる「ケンタッキーダービー」は、1875年から続く伝統あるレースで、開始以来一度も中断されたことがありません。競技時間の短さから「スポーツの中で最も偉大な2分間」とも言われています。

そのダービーで飲まれるのがミントジュレップ。バーボンに砂糖、フレッシュミント、クラッシュドアイスというシンプルなカクテルですが、強いアルコール感をミントの爽やかさがやさしく包み込み、暑い日差しの中でも不思議と杯が進みます。観戦前の高揚感や、レース後の余韻を楽しむのに、ふさわしい一杯ですね。

ホーセズ・ネック

一説では、アメリカ大統領セオドア・ルーズベルトが馬に乗りながらレモンピール入りのジンジャーエールを飲んだ事からとも言われます。

名前の由来は、グラスの中で長く垂らしたレモンピールが「馬の首」に見えることから。ブランデーやバーボンをジンジャーエールで割るだけのシンプルな一杯ですが、古くから競馬場や紳士の社交場で親しまれてきました。

派手さはありませんが、ジンジャーの刺激と柑橘の香りが心地よく、静かにレースを見守る大人の時間によく似合います。勝っても負けても淡々とグラスを傾ける、そんな飲み方が似合う紳士のカクテルです。

ブラントン

有名ですがキャップは「BLANTON’S」の8種あり、馬がゲートに立つところからゴールまでの8場面が表現されています。

有名なバーボンで、キャップにあしらわれた競走馬と騎手のフィギュアは、バーボン好きなら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。シングルバレルで造られるその味わいは力強く、同時に繊細。一本一本が異なる個性を持ち、まるでレースを制した名馬のようです。ストレートでゆっくりと味わえば、樽の奥行きと時間の重みを感じることができます。

馬を感じる一杯で記憶に残るひとときを

馬とお酒は、どちらも人の情熱と歴史が積み重なって生まれた文化。ミントジュレップの爽快さ、ホーセズ・ネックの静かな品格、ブラントンの風格。その一杯一杯がレースのドラマと重なり、記憶に残る時間をつくってくれます。競馬を観る日も、そうでない日も、馬に因んだお酒を選んでみてはいかがでしょうか。Bar Zolddichは立川駅北口より徒歩2分。お一人様から5~6名のグループでのご来店も大歓迎です。皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

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