【ミクソロジー】ハーブウォーターメーカーで作る自家製ノンアルコール・ジン

 

カクテル

最近、コロナ禍期間中にお酒が弱くなったというお話をよく耳にします。家飲み向けに低アルコール・微アルコールなどのカテゴリの商品も流行しているなか、バーでもノンアルコールや低アルコールのものを望まれるるお客様も以前より多く、モクテル(ノンアルコール・カクテル)を作る機会も増えてきております。

お好みを伺ってフレッシュフルーツやシロップなどを使って作ることがほとんどですが、なかには甘いのが苦手なかたもいらっしゃるので、もう少しさっぱりとした、いわゆるジントニックのようなモクテルがあれば…ということでノンアルコール・ジンを作成してみることにしました。

もちろん既製品でもノンアルコール・ジンは販売されているのですが、1本の容量が多く、開栓していまうとお酒ではないため使い切る前にダメになってしまうのがネックでした。そこで、日々使い切れる量で手に入らないかと考えたところ、ある道具を使って作ることにしました。

ハーブウォーターメーカーを使用

いつもゾルディックのカウンターで照明インテリアとしても活躍している、ハーブウォーターメーカー(芳香蒸留器)はハーブやフルーツなど香りがのった蒸留水を抽出することができる優れものです。好みのハーブなどと一緒に熱湯を注いだ容器をキャンドルで温め、氷で冷やすことで芳香蒸留水が滴りおちる仕組み。

好みのフレーバーに仕上げることができ、しかもかなり少量ずつ作れるので無駄も少なく、ノンアルコール・ジンをモクテル用に日々備えておく作るのにぴったりです。

タンカレーナンバーテンを参考に作成

ジンのメインボタニカルはジュニパーベリーですが、いろんなの特徴のジンが世界中で作られているように、他に入れるハーブやスパイス、フルーツとの組み合わせで味わいは変わってきます。今回はジンの中でも特にお客様に人気の高い「タンカレー・ナンバーテン」に使われているボタニカルを参考に作成してみます。

ボタニカル使用材料

  • ジュニパーベリー
  • グレープフルーツ
  • ライム
  • カモミール
ジュニパーベリーは軽くつぶしてから使う。

グレープフルーツとライムはなるべく新鮮なものを用意。今回は果肉は入れずピールのみ使用しました。すべての材料をハーブウォーターメーカーに入れ、熱湯を注いだらキャンドルに火をつけ、フラスコ、上蓋、氷をセットして蒸留していきます。様子を見ながらだいたい2~3時間前後蒸留すると、1台あたりおよそ30~40mlほど抽出されます。

蒸留中のハーブウォーターメーカー。インテリアとしてもカウンターを演出してくれます。

出来上がりを確認してみると、ジンを思わせるあの爽やかな香りがしっかりとのっています。アルコール臭がない分、カモミールの繊細で柔らかな香りも感じやすく、心地よいフレーバーに仕上がりました。これを使って早速ノンアルコール・ジントニックをつくってみます。

自家製ノンアルコール・ジントニックをつくる

よく冷えたグラスに氷を入れ、ノンアルコールジンを15~20ml入れ、ライムをかなりに軽めにしぼって一度ステアします。トニックウォーター(フィーバーツリー)を氷に当てないように適量注いだら、下から氷を持ち上げるような感じでもう一度静かにステアします。ライムを添えて、仕上げにノンアルコール・ジンを1スプレー吹きかけて完成。

ボタニカルの爽やか香りで気分もリフレッシュ。

今回はタンカレーナンバーテンのボタニカルを参考にしたため、優しく華やかな香りのノンアルコールジン・トニックに仕上がりました。(ジュニパーベリーの量や他に入れるボタニカルによって、もっとドライだったり、スパイシーだったりとさまざまなタイプのものが作れそうですね。)

もともとお酒が弱い女性のお客様や、弱くなってしまった方はもちろん、飲み疲れたときの休憩の1杯などにぜひお試しくださいませ。また、当店こだわりのパスタなどお食事との相性もよくおすすめです。お酒が飲めなくても少しでも良いバータイムを過ごしていただくために、こういったノンアルコールメニューは今後もバリエーションを増やしていけたらと思います。

以上、本日のブログは小林がお届けいたしました。

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