『唎酒師(ききさけし)』の資格を取得~勉強のきっかけや日本酒カクテルの展望について

 

お久しぶりです。雨宮尚人です。

少し前に『唎酒師(ききさけし)』という資格を取得しました。

唎酒師の認定証とバッヂ

簡単に言うと日本酒のソムリエといったところでしょうか。もともとお酒が好きでバーテンダーになった部分もあったので、日本酒の勉強も楽しく進めることが出来ました。

日本酒の勉強のきっかけはコロナによる行動制限と歴史好き

それにしても、日本酒はあまり興味の無い人からすると難しいなと。まず種類が沢山あります。純米酒、特別本醸造、純米大吟醸、吟醸、、、。さらに火入れの種類で、生酒、生貯蔵、生詰め(日本語なのに想像がつきにくい)。そして蔵元の数(日本全国に約1400ヵ所)。

この沢山ある日本酒を正しく理解し、お客様に提案、サービス。さらにお食事との相性(ペアリング)、美味しい飲み方(温度、酒器)、品質管理、ブラインドのテイスティングなどを勉強して、試験に合格した人が唎酒師となります。居酒屋を経営している自分でも、なかなか最初は頭に入りませんでした。

ただ、このコロナ禍において行動制限がある中、自由に使える時間が増えたので日本の酒をちゃんと勉強してみたいなと思いました。日本に生まれて、洋酒は知ってるけど、日本の酒を知らないっていうのもなんだかなぁと。自分は日本史がちょっと好き(司馬遼太郎の小説が好き)なので、「コレは武田信玄と上杉謙信が飲んでいたお酒です!」なんて聞くと萌えます。

ちなみに現存の酒蔵でもっとも歴史のある蔵は、須藤本家(1141年創業)。さきほどの、武田信玄と上杉謙信が飲んでいたとされている蔵は、酒千蔵野(1540年創業)。なので、その年代やその土地に思いを馳せていくと、「ここであの武将もこの酒を飲んでいたのかぁ、、」なんて妄想することが出来る訳です。

そして原材料が、日本人の主食の米であるということを改めて考えてみると、歴史や宗教に深く関わっていることが分かります。日本酒はお米のデンプンを糖化、発酵してお酒になりビールやワインと同じ醸造酒と呼ばれます。この醸造酒を蒸留してアルコールを高めたお酒が蒸留酒と呼ばれます。

基本的にバー(オーセンティックのバー)で扱うお酒は、圧倒的に蒸留酒が多いです。理由は幾つかあると思いますが、

  • カクテルに使いやすい(ジン、ウォッカ、ラムなど)
  • 常温で保管出来る  
  • 食後や2軒目に単体で飲むことが多い酒(ウイスキー、ブランデーなど)が好まれる

といったところでしょうか。ビールやワインの醸造酒を常備しているバーは多いと思いますが、

  • 洋風の内装の雰囲気を壊したくない
  • 日本酒に合いそうな刺身や天ぷらなど和食のメニューを置いていない

などの理由から、日本酒はバーで一番置かれていないお酒なんじゃないかと思います。確かに和食を用意しているバーは少ないし、居酒屋や専門店に行った方が良いかもしれません。ところが、唎酒師の勉強を初めてみると、自分も今まで知らなかった飲み方があることに気付きました。

つまみを必要としない、くらい香りと味わいが豊かな日本酒があり、逆に燻製やドライフルーツなどバーにも置いてあるつまみと相性の良い酒。ロックやソーダ割にしても美味しいものまであります。まだ勉強を初めて1年くらいなのですが、しばらく日本酒に傾倒したブログを書き進めていきたいと思います。

BAR Zolddichでも、美味しい日本酒のカクテルを提供することがあるかもしれません。

長野県大信州酒造主催の田植えへ参加してきました!

次回は更に日本酒の話を掘り下げていきます。

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