【冬季限定の冷燻料理】寒ブリの燻製カルパッチョ〜辛口の白ワインやジャパニーズウイスキーのハイボールと相性◎

 

冷燻は以前に何度か触れたことがあるが30度以下で食材に熱を通さずに煙を当てて燻製にする方法だ。

この冷燻は夏場の気温の高い時期だと非常に困難になる。外気温が30度にもなるといくらスモーカーの中に氷を挟んでも、電熱器によってチップを発煙させているので30度以下を保つのが困難だ。

それに比べて冬場の夜の外気温は東京でもー2度くらいになる。氷を入れなくても良いくらいに冷燻がやりやすい。温度を上げるのは簡単だが下げるのが非常に難しいのだ。

やはり冬は燻製の季節だ。

冷燻に代表するのがスモークサーモンだろう。日本では鮭とばが有名ではあるが、発祥はスコットランド。

産卵を終えた鮭を塩漬けにしてピートで燻したものが保存食として広がっていったという。産卵を終えた鮭は脂も落ちているので酸化による劣化も少なく、日持ちも良いという。

今回は鮭も良いのだが冬が旬を迎える寒ブリを燻製にする。身崩れしないように塩をすり込むのではなくソミュール液で塩漬けにする。

寒ブリといえばやはり脂がたっぷり乗っているので、せっかくの脂が溶け出ないように冷たいソミュール液を作って二日間冷蔵庫で寝かす。これをザルにあけて表面の水分を拭き取って、外にあるウッドスモーカーの一番上の段の網に乗せて冷燻にする。

この日は雨。寒いのを堪えてステンレススモーカーでフライドガーリック、木製の方でスカモルツァ・アフミカート、味付き半熟卵、寒ブリを燻す。

30度以下で3時間燻してから一晩寝かせた。

身が少し引き締まって、表面が軽く茶色がかった。

断面を見るとしっとりとしていて、寒ブリならではの脂が残っている。

それではこの仕上がった寒ブリの燻製を使ってカルパッチョを作っていこう。
薄くスライスしてオニオンスライスに燻製塩とオリーブオイル、ブラックペッパーを振り。水菜、レモン汁、パプリカで冷やしたお皿に盛り付けて完成。

寒ブリの燻製のカルパッチョ。

サーモンとは違ってしっかりと脂が乗っているので野菜を包んで食べると丁度良く、噛むほどにブリの脂が口の中に燻香とともに広がる。辛口の白ワインやジャパニーズウイスキーのハイボールと相性が良いだろう。

どうぞお試しくださいませ。

雨宮(zol)でした。

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