こんばんは!最近は系列の煮込み専門店マルミヤの方にも出勤をしてるおかげで、賄いをモリモリ食べて、体重がみるみる増えてきてしまった亀井です。
桜の季節も終わりを迎え、暖かくなって服装に迷う日々ですが、今日は和と洋を合わせた贅沢スイーツ「抹茶カタラーナ」をご紹介します。
ひんやり冷たい口どけと、ほろ苦く香る抹茶の風味がクセになる、ちょっぴり大人のデザートです。
抹茶の魅力について
日本の伝統的な食文化の中でも、抹茶はとくに奥深い存在です。茶道の世界では「一期一会」の精神とともに楽しまれ、現代ではスイーツやドリンクの材料としても幅広く愛されています。バーテンダーもカクテルの材料として使用したり、抹茶のリキュールなども販売されています。
粉末状にした高級な緑茶である抹茶は、うま味・渋味・苦味が複雑に絡み合い、ほんの少し加えるだけで料理やお菓子に深いコクと香りを与えてくれます。今回のレシピでもこの抹茶が主役となり、とろけるカスタードに抹茶の渋みが加わることで、甘さの中に輪郭が生まれます。
カタラーナとは
カタラーナは、スペイン・カタルーニャ地方で親しまれている伝統菓子「クレマ・カタラナ(Crema Catalana)」をもとにした冷製スイーツです。卵と牛乳、砂糖をベースに作られたなめらかなカスタードを冷やし固め、仕上げに表面をカリッとキャラメリゼ。
見た目はクレームブリュレに似ていますが、カタラーナの方がやや軽やかで、材料にコーンスターチを使用し、湯煎焼き等をせずに冷凍して半解凍の状態で楽しむのが大きな違いになります。
アイスのような、プリンのような、不思議な食感が魅力のカタラーナですが、和の抹茶を掛け合わせる事で苦味と甘みの絶妙なバランスが癖になります。
そんな“和スイーツの新境地”とも言える抹茶カタラーナの作り方をご説明していきます。
抹茶のカタラーナのレシピ
材料(2〜3人分)
- 卵黄:3個
- 牛乳:300ml
- グラニュー糖:40g
- 抹茶パウダー:10g
- コーンスターチ10g
作り方
- 卵黄にグラニュー糖、抹茶パウダー、コーンスターチ、を全て入れ、ホイッパーでダマが無くなるまですり混ぜます。
- 手早く混ぜないと卵黄と糖分が結合してしまい、固まってしまうので手早く行いましょう。
- 温めた牛乳を少しづつ入れ、熱で固まらないように伸ばしていきます。
- よく混ぜ合わさったら、再度鍋に戻し、中火で炊いていきます。この時鍋底にこびり付かないように常に混ぜ続けるのがポイントです。

通常のカスタードだと焦げてしまった場合、すぐ見た目に出るのでわかりやすいのですが抹茶の場合、見逃してしまうとそのまま隠れてしまうので要注意です。苦味の強く口当たりの悪いカタラーナになってしまいます。
もし焦げてしまったら無理にこそぎ取らず、そのまま新しい小鍋に移してその部分だけ取り除きましょう。ホテルパティシエ時代に僕が2キロのカスタードを焦がした時の対処法として当時の先輩に教わった裏技です。
- ツヤが出るまで炊けたら型に移して8時間ほど冷やし固めます。

飾りの作成
冷やしている間にカタラーナに乗せるトッピングも作成していきます。
今回作るのは栗の黒蜜漬けと飴です。栗の甘露煮を4分の1カットにし、流水で軽く洗い水気を取ったら、黒蜜を総量の3分の2程度になるまで煮詰めた物に漬け込みます。黒蜜と栗の相性は抜群に良い為、モンブラン等でもこの組み合わせを使用することもあります。
飴はグラニュー糖2、水飴1、水1の割合で小鍋に入れ、170℃まで温めたら気泡の出てるままクッキングシートに流し入れて冷蔵庫に入れ固めます。固まったら手で割り、綺麗な形をした物を使用します。
飾り付けと仕上げ
- 固まったらカットをし、表面にグラニュー糖をまぶしてバーナーで炙ります。
- 黒蜜に漬け込んだ栗、小豆、飴、生クリームを添えたら完成です。

樽香の強いバーボンや甘口のダークラムと合わせると互いを引き立て合い、気付けばグラスの中身と皿の上には何も残らなくなります。勿論カクテルと合わせるのも大歓迎ですので、是非自分だけのオリジナルのペアリングを見つけてみてください。
抹茶の苦味とカスタード由来の濃厚な甘みが癖になる1品となっております。是非ご賞味くださいませ。