こんばんは!亀井です。2024年3月も後半となり、そろそろお花見のシーズンも近づいてきたという事で、今回は桜の花を使用した春らしいスイーツを作成致しました。
今回作成したのは「桜の水信玄餅」です。透明な水信玄餅の中に桜の浮かぶ姿が涼しげで、SNS映えもする可愛いスイーツに仕上げました。
水信玄餅とは
水に寒天を加えてつくられる雫に見立てたお菓子です。2014年頃に山梨の白州町にある「金精軒台ケ原本店」と「金精軒韮崎支店」の2店舗のみで正式に販売されました。常温だと30分ほどで溶け出してしまうため、その場でしか食べれないデザートとして有名ですね。
関連リンク:金精軒オフィシャルサイト
英語では「レインドロップケーキ」と呼ばれています。その名のとおり、落ちてきた雨粒のような綺麗な造形で、かなりの透明度があります。こちらは寒天のかわりに「アガー」と呼ばれる凝固剤を使用しています。今回の桜の水信玄餅にもアガーを使用しました。
アガーについて
アガーは海藻や、マメ科の植物のエキスから作られる凝固剤です。ゼラチンや寒天よりも柔らかい食感で、舌触りがかなりなめらかです。
そしてアガーを使う上での最大の特徴は透明感です。寒天でつくるよりも透明度が高いため、果物を入れたり、今回の桜のように食用花を閉じ込めて作る場合、とてもきれいに仕上がります。
桜の水信玄餅の作成
材料(10個分)
- 水 250ml
- パールアガー12g
- 桜の塩漬け10個
まずは桜の塩漬けを水に晒し、10分おきに水を変えながら塩抜きします。花の根元に塩が溜まってるのでなるべく優しく揉んで冷水でゆすぎます。合計でこれを5~6回繰り返します。
次に本体の作成に移ります。アガーに温水を少しづつ足して、徐々に溶かします。溶けたら鍋に入れ、強火にして沸騰したら弱火に落とし、2分ゆっくり加熱します。加熱が終わったら余熱を取り、軽く濾します。人肌くらいの温度になったら仕上げです。
丸氷の製氷トレーに桜と信玄餅の元を流し入れ、冷蔵庫で3時間冷やします。この時温度が高いと桜の色が抜けてしまうため、必ず常温にて作業します。
黒蜜の作成
- 黒糖…50g
- 水…200ml
鍋に水と黒糖を入れ、15分かけてゆっくり沸騰させます。アクが浮いてきたらその都度取り除き、加熱が終わりとろみがついたら氷水で冷やします。この時とろみが足りなければ1分づつ加熱時間を追加します。
桜の風味と水信玄餅のぷるぷる食感と、黒みつきな粉の優しい甘みがマッチして、春らしさを感じられる1品に仕上がりました。桜の花からほんのり感じる塩味(えんみ)もいいアクセントになっています。
カクテルはもちろん、甘めのスコッチウイスキーなども相性がいいので、ぜひバーテンダーに相談しながらお好みのペアリングを試してみてはいかがでしょうか。ご来店を心よりお待ちしています。